入社後すぐの転職は問題ないのか

入社後すぐの転職は、 まったく問題がないと言えば、嘘になります。

「終身雇用」の意識が根強く残り、人材の定着率を重要課題の一つと考える日本の企業においては、あなたが入社後すぐ転職を考えているということ、それ自体が求職活動におけるデメリットになる可能性は十分あります。

 

但し、企業の採用担当者であれば、せっかく新卒で採用しても短期間で離職する社員が毎年一定数いることは最初から織り込み済み。

そして、彼らがどんな企業にも適応できないような人材でないことも理解しています。

正直な所、入社後すぐに退職を考えているという事実だけでは、採用担当者もあなたという人間を判断できないのが現実で、逆に言えば、他社を数ヶ月で辞めた人材であっても、その後、自社で長く働いてくれるのであれば何の問題もないと考えています。

ましてや、第二新卒の採用にはそれなりのメリットもありますからね。

例えば、短期間でも就業経験があれば、社会人として最低限の実務やビジネスマナーは既に習得していると考えられますし、ポテンシャルにも期待できます。

企業が敬遠するのは、むしろ職歴が短く転職回数の多い人や休職期間の長い人。

こういう人は履歴書を見ただけで入社しても長く続かないであろうことが見て取れますが、入社後すぐの転職というのは、必ずしも問題視されるわけではないのです。

入社後すぐの転職をする人の実態

入社したばかりなのに、もう転職するなんて。

今後自分はどんな会社に就職しても、上手くやっていけないのではないか。

 

きっとあなたは今、そんな不安を少なからず感じているはずです。

だけど、入社後すぐの転職はそこまで気に病むようなことではありません。

この資料をご覧下さい。

 

新規学卒就職者の離職状況(平成273月卒業者の状況)

(厚生労働省 資料)

 

資料2ページ目のグラフを見ると、入社1年目から3年目の社会人のうち、毎年かなりの人数が離職していることがわかります。

その次のページを見ると、27年3月新規学卒就職者の離職率は、大学卒の入社1年目で11.9%、入社2年目で10.4%と、むしろ3年目よりも離職者が多い。

トータルでは、なんと全体の31.8%もの学卒就職者が入社3年目までに離職しています。

学卒就職者の10人に3人が3年以内に離職しているというのは、意外な結果ですね。

 

こちらも併せてご覧になってみて下さい。

 

平成28年雇用動向調査結果の概要

転職入職者の状況

(厚生労働省 資料)

 

これを見ると、女性の場合は妊娠・出産の影響もあって転職のタイミングは様々ですが、男性の場合は10代から20代前半の若い時ほど転職している人が多いことがわかります。

よほど専門的な技術を持っているのでもない限り、年を経るほど転職は難しくなりますからね。

考えてみれば、当然の結果かもしれません。

環境に不満足ならば転職を早くしたほうがいい

入社後すぐに転職を考える理由は人それぞれですが、大別すると下のいずれかに当てはまるのではないでしょうか。

仕事内容が合わない。

人には適正というものがあります。

経理向きの人、営業向きの人、クリエイティブな仕事に向く人。

社会人になったばかりでは、なかなか自分の適正はわかりませんが、向かない仕事というのはやってみればわかります。

合わない職種に就いてしまうと、毎日が本当に辛く苦痛です。

仕事の本質がわかってくるのは入社3年目以降ですから、そういう意味では1年目、2年目で合う、合わないを判断してしまうのは早計と言えないこともありません。

ただ、今の自分の仕事だけでなく、先輩や上司のしている仕事を見て「面白そうな仕事だな」と思えるかどうか。この辺りが判断材料になるでしょう。

 

今とはまったく違う分野でキャリアを積んでいきたいと思うなら、転職は早いに越したことはありません。

社風や人間関係が合わない。

人間関係が原因というと、ワガママだとか精神的に弱い人と思われそうで、口に出しづらい面がありますよね。

だけど、社風や人間関係に問題があって転職を考えているのであれば、それこそすぐにでも行動に移すべきす。

特に、長時間労働やサービス残業を強制したり、パワハラやセクハラが日常的に行われているような典型的なブラック企業は一刻も早く退職して、良好な職場環境に移るべきです。

我慢に我慢を重ね、心身の健康を損なってからでは手遅れになってしまいますよ。

 

転職悩み中のビジネスマン

入社後すぐの転職でうまくいく人の条件

入社後すぐに転職して同じ失敗を繰り返す人と、入社後すぐの転職でも後新しい職場に長く勤め、キャリアを積むことができる人。

一体、何が違うのでしょうか?

すべては、あなたの心の持ちようにかかっています。

入社後すぐ転職することになった要因は自分の判断ミスにあり、自分自身が未熟だったこと。

これは今の会社から逃げるための転職ではなく、前向きに一歩踏み出すための転職であること。

こういったことを事実として受け止め、面接の場においても真摯に伝えることのできる人が、入社後すぐの転職であっても上手くいく人です。

 

アラブにこのような寓話があります。有名な話なのでご存知の方も多いかもしれません。

 

旅人がオアシス近くに座っていた老人に質問します。

「この町に引っ越してきたんですが、この町の人たちはどんな人たちですか」

老人が質問を返します。

「あなたが前に住んでいた町の人たちはどんな人たちでしたか?」

旅人は、

「意地悪な人ばかりが住んでいて大変でした」

と言うと、老人は、

「この町の人も同じようなものだよ」

と返し、旅人は肩を落としてオアシスを後にします。

同じ方角からやって来た別の旅人も、老人に同じ質問をします。老人はまたしても、

「あなたが前に住んでいた町の人たちはどんな人たちでしたか?」

と、質問を返します。すると旅人は、

「親切で心の優しい人ばかりでした」

と答えたのです。老人が、

「この町の人も同じようなものだよ」

と答えると、旅人は安心して町を目指しました。

 

周りの環境は自分自身の心が作り出しているという、心理学における考え方の一つです。

周りがネガティブに見えるのも、自分に自信を持てないのも、実は自分自身に原因があることが多いということですね。

あなたが今の会社や自分自身に対してネガティブな感情を抱いていれば、転職活動においても採用担当者にネガティブな印象を与えてしまいます。

自分に自信を持ち、前を向いて進んで下さい。

いい企業をみつけるには

そうは言っても、一度は企業選びに失敗しているわけです。

今度は大丈夫なのかと、やはり少し不安になってしまいますよね。

そこで、いい企業をみつけ、転職に成功するためのコツをいくつかお伝えしましょう。

慌てて次の転職先を決めないこと。

真面目な人ほど在職中の転職活動に抵抗を感じるものですが、そこは気にする必要ありません。

むしろ、転職先が決まる前の退職はなんとしても避けるべきです。

なかなか仕事が決まらなかった場合、休職期間が長くなることは求職活動をしていく上での妨げにもなりますし、焦って決めてしまうと2度目の失敗もあり得ます。

思考を前向きに切り替える。

前章でお伝えしたように、後ろ向きな思考は物事を良い方向へ運びません。

何事もポジティブに考えることで、企業の採用担当者にも好印象を与えることができますし、自分自身の弱さ部分を変えていくことも可能になります。

現職において経験したこと、学んだこともすべて整理して、今後に生かせるようにして下さい。

どんな経験にも無駄はありません。

ビジョンを明確にし、自分の強みを知る。

自分は何をしたいのか、何ができるのかではなく、「自分はどうなりたいのか」を考えることが大切です。

例えば、ただ「クリエイティブな仕事をしたい」ではなく、「クリエイティブな仕事を通して、周囲から期待される人になりたい」とか、「大企業で働きたい」ではなく「福利厚生のしっかりした企業に就職して、安定した生活を送りたい」といったように。

自分のビジョンを思い描き、自分の強みを知ることで、思わぬ未来が開けてくるかもしれません。

但し、客観的に自分を見て判断するというのはなかなか難しい作業ですから、転職エージェントを利用して、自分の強みを探ってみるとよいかもしれません。

転職エージェントを活用しよう

なぜ、ここで転職エージェントなのか?

転職エージェントに登録すると、まずキャリアコンサルタントやキャリアアドバイザーとの面談を行います。

転職エージェントにおいてのコンサルタントやアドバイザーの仕事は、企業と求職者を上手くマッチングさせることですが、ヒアリングにおいて求職者の経歴や転職の動機、将来のビジョンなどをしっかり把握し、分析することで、よりあなたに合った仕事を紹介することが可能になります。

例えば、企業の採用担当者が欲しいと言った職種に対し、その経験のある人材を紹介する…というのは素人でも出来ること。

そうではなく、キャリアコンサルタントは採用担当者と求職者への徹底したヒアリングに基づき、企業側がどういう素養を持った人材を求めているのか、その仕事にはどういう経験を持った人材が適しているかということを、多角的に考えます。

つまり、企業の潜在ニーズと求職者の潜在能力を結びつけることが、キャリアコンサルタントの仕事なのです。

結果的にあなたは、自分自身では想像もしなかった職種に就いて、その分野において実力を発揮することができかもしれない。

同じ求人に直接応募しても、「該当職種の経験がないから」という理由で採用を見送られたかもしれない仕事に、転職エージェントを介することで就業できる可能性が高まるのです。

つまり、あなたが思い描くビジョンを実現するための近道が、転職エージェントを利用するということなのです。

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